原油価格が上昇しつつある中でバルチック海運指数が過去最低を記録。不気味な雰囲気の金融市場となっている。そのような中で日本銀行はマイナス金利を導入すると言い出した。
サウジアラビアが原油の減産を提言
2016年1月28日にサウジアラビアが主要産油国に対して最大で5%の原油の減産を提言したとの報道があり底なしに下がり続けていた原油価格が上昇することに。これまで原油価格の低迷によって窮地に追い込まれていた産油国は沈黙を続けてきたが、その我慢も限界に達している。
原油価格高騰を受けて株式市場は買い優勢の相場となっている。しかしながら、その背後では世界経済の体温計とも呼ばれているバルチック海運指数がリーマンショック時の約半分まで下がっている。
バルチック海運指数が暗示していること
バルチック海運指数(バルチックかいうんしすう、Baltic Dry Index)、通称BDIは、ロンドンのバルチック海運取引所が発表する外航不定期船の運賃指数。バルチック海運取引所は海運会社やブローカーなどから鉄鉱石・石炭・穀物といった乾貨物(ドライカーゴ)を運搬する外航不定期船の運賃を聞き取り、結果を取りまとめて同指数を算出、発表する。基準となる1985年1月4日を1000として算定している。
つまり、この数値は世界の貿易の指数を意味するものであり現在の経済状態を反映しているといえる。そのバルチック海運指数が337まで下がっている。バルチック海運指数は先物や為替と違い実際に動いているドライカーゴの数値なので操作することが不可能であり
実体経済を表している数値
だということが言えます。つまり日銀がゼロ金利を導入して株価を引き上げるなどのバーチャルリアリティーな数値ではないのです。日銀がマイナス金利を導入して更なる量的・質的緩和を行う方向で進むそうですが、それはすなわち
金融市場がさらに実態経済と乖離していく
ということを意味していますので事態が進めば進むほど最終的には実体経済と金融市場の大調整が行われることを意味します。しかも日銀はこれによって今後の展開の中で危機的な状況に陥った際に実施できる施策が極めて少なくなったことを意味しており、それを市場が折り込んで行くことを考えれば金融市場がこのまま安定するという考えには到底ならない。
株式市場の急落の原因は世界的に経済が縮小し続けているからであり、その大きな流れを日銀が変えられるとは考えられない。個人的には本日が天井だと判断したので日経ダブルインバース上場投信を購入した。
私が考える世界恐慌対策の一環である資産保全に関しては当ブログでも度々登場する原油と株価であり、戦争や騒乱などによって原油は上がり、株価はメルトダウンしていくということだ。なので、私はWTI原油先物を買い、日経平均株価が下がると利益が発生する日経ダブルインバース上場投信を購入しリスクヘッジをしている。
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