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週末起業でたこ焼き屋

あらゆるモノの値段が高騰している。その先はどうなる?

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2018年も後半に入り年末に向けてラストスパートといった時期。

タイトル通り今年は、あらゆる原材料の高騰が飲食店を襲っている。

当記事は地方都市の小規模飲食店の実情を示したリアルな記事です。

私のお店で言うと下記の通りとなる。

  1. 不漁による昆布の価格高騰
  2. 不漁によるかつおぶしの価格高騰
  3. 生ビールの値上げ
  4. 包装材料の値上げ
  5. たこの価格高騰

これだけ値上げしてくると当然お店の利益を圧迫してくる。
価格転嫁できれば良いのだが「原材料高騰ですか?はい、今日から値上げします。」とはなかなか出来ない。

まず、昆布だが去年の年末に問屋さんから「大将、いつも買ってもらっている昆布なんですが。。。」と重い表情で相談があった。

私が仕入れているのは利尻の自生昆布(養殖ではない天然の昆布のことを自生と呼ぶ)なのだが近年の環境変化が要因になり生育状況が極めて悪い。値上げと言うよりは「手に入らなくなる」という内容の相談だった。

値上げされるのも大変なのだが「手に入らない」というのはもっとも致命的なこと。仕方なく数十万円分の昆布を購入。

現在の昆布が手に入らなければ飲食物のクオリティーが落ちるので必要な出費だ。
今の在庫が無くなるまでにはまだ時間的余裕があるが次の手を考えておかなくてはならない。

かつおぶしも今年は不漁の年となり約2割の値上げとなった。
かつおぶしの場合は来年に豊漁という可能性もあるので昆布ほど重要視していないが手痛い出費となった。

昨年あたりからじわじわ仕上げしてきた生ビールも結局のところ約10%ほどの値上げとなった。
これはさすがに価格転嫁も考えたが私のお店は百円単位の価格設定となっているので数十円単位の値上げは躊躇してしまった。
その結果、これまで通りの価格で販売することになるのだが確実に利益を圧迫していることが帳簿上からも確認できる。

さらに予想していなかった包装材料まで値上げときた。問屋は「メーカーが値上げだと言ってきているので仕方ない」としか言わない。これも約10%の値上げとなった。私のお店では持ち帰り用の包装材料が主な用途だがこれもまた価格転嫁できるようなものではない。私のお店では売り上げ構成比の約20%程度がテイクアウトとなっている。その包装材料の10%値上げはさすがにこたえている。

そして、たこ焼き屋としては生命線である「タコ」もボトムアップ式に価格が高騰している。
私が開業した2015年当時1キロあたり1800円台だったタコの仕入れ価格は2018年10月現在2400円を超えている。私のお店は小規模店舗なので損失の「額」は小さいが大手は深刻だ。

たこ焼き屋では日本最大手の築地銀だこでは今年に入り営業利益が同32.9%も減少している。その主な原因は主力メニューであるたこ焼きに使用するタコの価格高騰。2015年当時には1キロ当たり900円だったタコの仕入れ価格が現在は1500円を突破した。私のお店の仕入れ価格からすると、なんとも羨ましい仕入れ価格だが年間3000トン以上のタコを仕入れているボリュームを勘案すると相当高騰していると見てよい。

今年に入り銀だこはたこ焼き8個入りを550円から580円に値上げした。値上げしても原材料高騰の損失を吸収できなかった結果が上記の営業利益減少だと見て取れる。銀だことしてはタコの価格高騰は死活問題であり今後どのような戦略を実施していくのかに注目している。

築地銀だこを運営しているのは東京都中央区に本社を置く株式会社ホットランドです。

築地銀だこは平成9年に創業者である佐瀬守男氏が大規模スーパーで出店して大繁盛したことから大規模チェーン店に急拡大した。たこ焼きを構成する要素は私の店ならば生地、出汁、タコ、天かす、青ねぎ、油、紅しょうが。小規模店舗ならばどれか1つが高騰しても何とかなるが大規模に展開した場合、どれか1つでも高騰するとすぐに経営を圧迫する。

では何故、原材料価格が高騰しているのでしょうか。

人手不足による人件費の高騰、物流コストの増加などが大きな原因となっている。
現在、日本の飲食店を取り巻く環境は極めて厳しいものとなっている。
ただでさえ、来客数が減少しているのに加えて原材料価格の高騰や消費税増税などサバイバルな環境だ。

アメリカやヨーロッパは量的緩和の出口戦略を実行に移しつつあるが日本は日銀の帳簿が絶望的な状況でありハイパーインフレになるまで出口戦略など実行に移せないような状況だ。

給料は上がらず物価が上がり続けるスタグフレーションを経てハイパーインフレになるのもそんなに遠い未来の話ではない。

自身のお店も含めて生き残ることができるのか?

その答えは現時点で絶望的なのかも知れない。

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