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週末起業でたこ焼き屋

週末起業のたこ焼き屋の近況

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週末起業のたこ焼き屋をオープンして1年以上が経過した。当初は乱高下や低迷していた売上も一定水準で落ち着いている。

売上が上がると経費も上がる

上記の見出しは当然のことなのだが、売上がコンスタントに計上され始めると出費も比例して増えていく。諸経費の中でも特に顕著なのがビールの仕入れ代金である。昨年の今頃は2日に1樽程度の仕入れだったのが最近では毎日2樽以上の仕入れとなっている。金額ベースでは昨年同時期の数倍程度まで仕入れ代金が増えている。

その他、包材代金やたこ焼きの原材料費なども売り上げに比例して増えている。普通に考えると純利益(全ての経費を支払って残る利益)も倍増していると考えがちだが実際にはそのようにならない。まず、電気代が増えてガス代も増えた。さらに大きいのは近隣の飲食店経営者が来店することによって発生する交際費。来てくれたのだからと帰り道に立ち寄ったりすることが増えた。お付き合いする人の幅が増えたのだから、これは前向きな経費だと思う。しかしながら相手がスタンドやバーの場合は出費も大きくなる。このあたりのバランスを考えていかないと純利益は圧縮されてしまうので悩ましいところだ。

近隣にビールを売りにしている店が増えた

これは偶然だと思うが今年に入り生ビールを売りにしているお店が近隣にオープンしている。昨日も地元で繁盛している立ち飲み屋さんが2店舗目としてオープンした。さらには私が入居している雑居ビルの1階にたこ焼き屋さんがオープンする予定だと管理会社の人から聞くことに。個人的には生ビールの店も、たこ焼き屋さんも、どんどん近隣に出店して欲しい。様々な特色を持つ飲食店が集積するということは近隣エリアに集客力が出てくるということになり結果的には私のお店も繁盛する。

小さくて個性的なお店がたくさんできることは消費者にとっても選択の自由度が上がるメリットがある。一晩に数件ハシゴして呑むのも楽しいもの。リーズナブルで個性的なお店が特定エリアに集積するということは、その地域全体の底上げにもつながる。

小さなお店の集合体

その昔、屋台村という数多くの小さな店が集まったテナント形態が流行したことがある。100坪を超える巨大なフロアに開放的な屋台形式の飲食店が集まったテナントだ。若いころには屋台村が大好きでよく呑みに行っていた。最近ではこのような形態のテナントは少なくなっている。この「屋台村」の発想は好きなのだが私がやってみたいものとは少し違う。

私がやってみたいテナントビジネスは解放感よりも閉塞感を演出したものだ。私が入居している雑居ビルみたいなテナントビルで1店舗当たりの面積が5坪程度。エントランスには店内が見えないドアがあり、開けてみないとどんなお店かわからないようなお店の集合体。それぞれ1人で運営しており、たこ焼き屋、カレー屋、おばんざい屋など様々な業態の飲食店が1つの雑居ビルに集まるようなイメージ。今年に入り私のお店があるフロアにおばんざいのお店がオープンしたが繁盛している。

このような事例から見ても時代はバブル期のような「浮かれた」時代ではなく「しっとり」した時代になっているのだと思う。好景気の頃は大勢で宴会する機会も多かったと記憶しているが最近では1人ないし2人くらいで呑むケースが増えていると感じている。事実、私のお店に来店されるお客様に聞いてみると大人数での宴会は少なくなったと話す人が圧倒的大多数を占める。

お客様同士のコミュニケーション

小さなお店ではお客様同士が盛り上がる場面をよく目にすることになる。私のお店は8席しかないので必然的に少人数での来店となる。なので、しばしばお隣同士で盛り上がる場面を見る。先日、以前から気になっていた繁盛店の立ち飲み屋に行った際に店主から目からウロコの話しを聞いた。そのお店は常にお客同士が盛り上がっており、1人で来店しても楽しくお酒を呑むことができるお店だ。

そのお店で呑んでいると、まだ空いているスペースがあるにも関わらず店主が入店を断るグループとそうでないグループがあることに気づいた。店主に「なぜ先程のお客様を断ったのか」と聞くと「偶数だから」と答える。つまり、偶数のグループだと2人で話してしまい隣のお客様とコミュニケーションを取ろうとしない。しかし、1人や3人などの奇数グループは隣のお客様とのコミュニケーションで盛り上がるのだと言う。これには目からウロコだった。

小さな飲食店にとっては注文をこなすだけで忙しく、なかなかお客様とのコミュニケーションが取れない。なので、お客様同士で盛り上がってくれるのは非常に助かる。飲食店は提供物の品質も成功の大きなカギだが、そこに「楽しい」という要素が加わることによって更に繁盛していく。それは店側が提供するものではなく自然派生的な要素だ。それを、その店主は心底理解しているのだと感じた。

2店舗目を考えるとき

最近よくお客様に2店舗目は考えていないのかと聞かれる。「まだ早いですよ」と答えるものの2店舗目をオープンする野望が無いのかと言えばそうではない。今のお店は私が1人で切り盛りしているが2店舗目は必然的に人に任せなくてはならない。なので、2店舗目を出店するにあたり最も重要なのは人財だと考えている。空きテナントは探せば必ず見つかるが人はそういう訳にはいかない。今のクオリティーをそのまま引き継いでくれる人財がいなければ2店舗目は成立しない。

大きなお店の場合はアルバイトや社員などを雇用しており、その中から2店舗目の店長候補を育成することが可能だが私のように小さなお店で1人で運営しているような店舗は人財を育成することができない。ここが小規模店舗が事業拡大していくにあたり大きなハードルとなる。

2店舗目のインフラは起業した時の失敗も考慮するので最初よりは極めて効率的でスムーズだ。もちろん無駄な初期投資も抑えることが出来るので最初の時よりは初期投資も抑えられる。また、1店舗での仕入れ量より増えるので酒代などの価格交渉などもできるかも知れない。規模が大きくなると言うことはスケールメリットも甘受できる。ただ、問題は人財ということになる。

事業拡大と言っても私が絶対にやらないのは現状よりも店舗面積が大きなテナントに移転するといった戦略。この戦略は時代背景を考慮しても大きなリスクを伴う。それよりも、同規模の店を他地域に展開する方が失敗したとしてもダメージが少ない。また、前記した通り小規模な店舗のメリットに大きな魅力を感じているのも理由の1つ。だから、やるとしても小規模店舗をもう1つ作る戦略だ。

まとめ

日曜祝日・木曜日が定休日で3時間しか営業しない5坪のたこ焼き屋は1年を経過した今、数多くのお客様が毎日のように来店してくれる繁盛店と成長した。お店をオープンする前と今とでは生活サイクルも大きく変わった。飲食業界が初体験ということもあり、様々な失敗もあったが総じて順調なのではないかと思う。

毎日のように新たなご縁を頂き、お客様との話の中で様々な発見や学びもある。あとは昼の仕事との相乗効果が出てくれれば御の字なのだが、それは今のところない。

まだ、たった1年しか経っていない週末起業のたこ焼き屋は今後も更なる改善と努力が必要だろう。ベストを尽くしていきたい。

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