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週末起業でたこ焼き屋

繁華街の住人たち

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お店を開いてからというもの繁華街の住人達と接する機会が多くなり、そこに見る様々な人間模様は一般社会とは逸脱した世界。

繁華街の公園には自然発生的なコミュニティーが存在する

私のお店がある繁華街には中心部に大きな公園があります。この公園にはトイレがあり、灰皿があり、集会所もあります。毎日、夕方にはその公園を通りかかるのですが最近になりあることに気付いたのでした。

夕方になると、繁華街の住人達がこの公園に集い楽しそうにおしゃべりをしています。構成メンバーは、ワンカップを片手にタバコを吸っている老人、俗にいう「たちんぼ」のおばさん、ホステスの若い女の子など。この季節に座ると底冷えがする石のベンチに座ってこのコミュニティーを観察するのが最近では日課になっています。

若いホステスさんの変貌ぶり

過去記事若いホステスさんに登場したホステスさんも公園コミュニティーのメンバー。先日、いつも通り石のベンチに座っていると満面の笑顔で私の方に近づいてきました。以前は私の入っているテナントビルに彼女が勤めているお店はあったのですが売上不振で家賃を滞納し現在は別のテナントビルに引っ越したそうです。

久しぶりに会う彼女は疲弊していました。犬を飼っているらしく片手に室内犬を抱いて笑っています。白かった歯が黄色に変色し、顔色も悪く不摂生ぶりが想像できます。彼女のようなホステスさんはお店の近所にアパートかマンションを借りて住んでいるケースが多く「夜の仕事」だけで生計を立てています。副業のホステスさんと違い、夜の仕事だけで生活して行かなくてはならないので無茶な仕事をするケースも多いのです。

若干19歳の彼女の行く末が案じられます。

 BARのマスター

私のお店と同じテナントビルにある老舗のBAR。ここのマスターは毎日16時になるとお店に来て掃除、お酒の買い出し、その他の準備をする。オープンは19時、クローズは3時で8時間営業です。店休日はなく356日お店をあけています。もちろん元旦も。先月は過去最悪の客入りで来客数ゼロの日も多かったとか。お客様が来ないBARではマスターが1人ひたすら待ちます。ひとりで何時間もじっと待つ。私には到底できないことです。

明け方に帰宅し睡眠をとり、またお店に向かう。マスターはこの繰り返しを17年間も続けています。私のお店との共通のお客様も数多くいて私自身もたまに呑みに行きます。寡黙であまり喋らないマスターはお酒を提供した後はじっとカウンターを見ています。店内にお客様がいない場合には気まずくなってきます。酒代や家賃、光熱費などを支払った残りがお店の利益(マスターの生活費)となるわけですが最近は厳しい様子。徐々に元気がなくなっていくマスターの様子は見ていても心苦しくなります。

せめて今月12月くらいは盛り上がってほしいものです。

とんこつラーメンの大将

このお店は古くからあるのですが最近になり経営者が変わって新しい大将になっています。見るからに真面目そうな雰囲気の大将は奥様と二人でお店を切り盛りされています。オーナーチェンジする前のラーメンはどことなく雑味があり私は好きになれなかったのですが新しい大将がスープを改良。とても美味しいラーメンにバージョンアップしています。

それでもお客が入らない悲惨な状況。

いつも店の前を通り帰宅するのですが目の前にある醤油ラーメンのお店は繁盛しているのに、このお店はいつも閑古鳥。最近では奥様も大将も悲壮感が漂っています。路面店なので家賃も高額なのだと思います。ラーメン一杯700円。この積み重ねで諸経費と生活費を捻出しなくてはなりません。このようなお店を見ていると、つくづく飲食業は過酷な労働を強いられるにも関わらずあまり儲からない商売だと感じさせられます。

このような状況が続いてると、そのうち営業権利売却の話がやってきます。繁華街は調子の悪い飲食店を狙ったハイエナが数多く存在します。このような飲食店の最後は営業権利を転売して手元に残るのは借金のみということになります。

特殊浴場のお姉さん

繁華街には特殊浴場が特定地域内に数多く存在します。お店に行く道中に特殊浴場が3件ほどあります。このようなお店には残酷にも裏口が存在しないケースが多く従業員の女の子は正面玄関から出て行かなくてはなりません。私はいつもある程度決まった時間に通りますが正面玄関からマスクをして帽子をかぶり下を向いてそそくさと出てくるお姉さんを度々見かけます。

どのような事情があるのか想像もつきませんが事情の種類は違えどお金に関する理由が全てだと思います。私のお店にもホステスさんやニューハーフの方もご来店されます。それぞれ色々な事情を抱えている雰囲気を感じます。

さいごに

これから冬の寒さも本格化しますが夜中の繁華街のはずれには決まって女性が立っています。「おにいさん、おにいさん」と声をかけられますが「お疲れ様です」と言ってその場を後にします。真夜中の繁華街で厳しい寒さの中でひたすら立って客を待つ彼女たちを見て本当に大変な商売だといつも感じます。

繁華街にお店を出してからは飲食店の経営者、ホステスさんなど繁華街の住人達の私に対する対応は明らかに違います。ある種の連帯感と言いますか、表現が難しいのですが「営業スタンスの会話」ではなく本音で話をしてくれます。その人たちの多くは私が昼間にも仕事をしているのを知りません。繁華街の住人同士、深く相手の事情を詮索することはしないのです。

今夜も繁華街ではお酒の力を借りつつ数多くの人たちが様々な人間模様を繰り広げています。繁華街は様々な業種のサービス業がひしめき合っていますが全体が絶妙なバランスで成り立っています。

お店のホステスさんに本気で惚れるお客様も多いのですが彼女たちの実態を全て受け入れる覚悟がなければ成り立たない恋であることもまた事実。生業でホステスをしている人の多くは様々な理由で疲弊しています。疲弊していても夜になればテンションを上げて満面の笑顔で仕事をしています。今回、お店をすることによって学んだことは私の人生にとって大きなことです。今年もあとわずかですが本当に成長させて頂いた1年となりました。

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