先日、知り合いの飲食店オーナーと立ち飲み屋さんで一緒になった際に「人手不足が深刻で求人をいくら出しても応募がない。このままだと店を閉めなければならない。」と言っているのを聞いて改めて飲食業界の人手不足が大変な状況であるということを実感しました。
そのお店は駅前に位置しており売上も順調に伸びている店舗。店舗面積が広いために数人程度の人員を要します。また、そのオーナーはこのように言っています。
「1人で営業できるような小さなお店に業態変化する。」
私のお店は5坪7席で1人で営業していますが、店舗面積がもう少し広ければワンオペレーションは厳しくなります。その場合、アルバイトなど何らかの雇用をしなければなりません。
求人広告を出しても人が来ない場合はお店の運営に支障をきたすことになります。これからの時代は小さなお店でなければ人材不足による経営リスクを常に抱えることになります。
なぜ飲食業界は人手不足に陥った? 採用活動における重要な鍵とは?
今後も売り手市場が続く、飲食業界の就職・採用活動
『商業施設新聞』がまとめたデータによると、飲食業界の主要上場企業89社が、2015年度に予定している出店数は約2500店。2014年度の実績である約2300店を大きく上回る見込みだ。特にカフェやファミレスの出店が目立ち、さらに居酒屋も積極的な出店を計画しているという。
店舗が増加傾向にあり好調にも見える飲食業界だが、それに伴う問題も発生している。多くの飲食店が従業員の確保に苦労しているのだ。
少子高齢化に伴い働き手が減少し、さらに景気が回復したことで、様々な業界の人件費が高騰。飲食業界へ働き手が集まりにくい状況が続いている。
出典:Foodist
先日、お店に20代前半の女の子が来たので「飲食店で働くってどんなイメージ?」と聞いてみました。すると返ってきた答えが「労働時間も長くて体力的にもしんどい仕事。」でした。やはり飲食業界の労働イメージは悪いのです。
かつての「すき家」のような低賃金で過酷な労働を強いるなど出来なくなっているのです。ここで日本人の代わりに働いているのが外国人労働者の人たちです。
言葉の壁はあるものの必要最低限の日本語さえ理解してしまえば飲食業で働くことは可能です。最近では数多くの外食チェーン店で外国人のスタッフを見かけることが多くなりました。
飲食業界での人手不足とはアルバイト・パートの不足
飲食業界における人手不足とは正社員ではなくアルバイトやパートの不足を意味しています。リクルートワークス研究所が2014年7月24日に人手不足の実態に関するレポートを発表しています。
このレポートを見ると近年、飲食業界で働くアルバイト・パートの離職率が高まっているとのこと。離職率が高まることによって人不足に陥り、その結果として正社員の負担が増大。
その結果、ワタミのように長時間労働によるブラック企業化のようなケースも出てきています。また、飲食業界では人材確保競争になっており大手企業では軒並み待遇(主に給与面)を改善して求人を出しており、零細飲食店の人材確保はますます厳しくなっているのが現状です。つまり悪循環に陥っているのです。
最近、エステ関係の大型倒産が目立ちますが背景には人材不足などの要因もあるのだと思います。これからの時代は大規模飲食店を展開するよりも、小規模飲食店を数多く経営する方が人材リスクが少ないので良いのかもしれません。
本日は週末の金曜日。気合を入れて行きたいと思います。
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