私のお店は政令指定都市の繁華街にあります。最近、仕入等で昼間に繁華街を歩いていると昼キャバクラや昼カラオケスタンドなどが目立つようになってきました。数年前までは夜が全てのメインであり、昼間の繁華街は酒屋さんのトラックが走り回り、ある意味閑散としていました。しかしながら、最近は昼間からお酒を呑み歌を楽しむ人たちが増えたことを意味します。
高齢化社会現象で昼キャバ・昼カラオケスタンドが増えたのです。
昼キャバなどに行く人たちの多くは高齢者です。高齢者は夜中まで遊び歩く体力はなく、概ね昼間に活動して夕方には帰宅して夕ご飯を食べています。私が毎日のように行っている立ち飲み屋さんでも夕方早くのお客様は、ほとんどが高齢者です。昼間にゲームセンターに立ち寄るとまるで老人ホームのような情景になっている事も多々あります。日本国は今後も少子高齢化が進んでいく事が確定なので、
夜のビジネスを昼に行う
だけで、ある程度売り上げが取れるかもしれません。想定される業種は
- 朝から夕方までしか営業しない居酒屋さん
- 朝から夕方までしか営業しない焼肉屋さん
- 昼から夕方までしか営業しないスナック・クラブ
- 朝から夕方までしか営業しない雀荘
などなど、色々とあると思います。今後の時代を考慮すると夜の繁華街を歩くだけでビジネスチャンスが転がっているかもしれません。繁華街での飲食業は「夜の世界」と言いますが、これからは「昼の世界」にシフトしていくのかも。お年寄りの多くは「寂しい」感情がある気がするので、朝早くから開いている井戸端会議が出来て飲食できるお店などニーズがあるのだと思います。
良く考えてみると、私のお店の隣にあるママさんが一人でやっているスタンドのお客様は大企業を定年退職した人たちが多数を占めていて、夕方早くからカラオケの音が聞こえてきます。開店前にたこ焼きを頼まれることも多く、お隣さんなので焼きあがったたこ焼きを持って行った際に、高齢のお客様が
「僕たちはサンデー毎日なんだよ。」
と言っていたのが印象的でした。サラリーマン時代に夜の繁華街で遊んでいた人達ですから、引退後も習慣化された夜の遊びはやめられない。しかしながら、現役時代に比べて体力が落ちているため早目に帰路につく。そんなニーズを満たしたお店なんですね。隣のママさんに、高齢の方がお客さまで多いけど、ママのお店の売りってなんですか?と聞くと、
安心・安全・お気楽
だと仰っていました。仮に貴重品を忘れて帰っても、きちんと保管してくれる。現役時代と比べて、体力や注意力や記憶力が低下している中で「安心・安全」は大切な要素なのかもしれません。変わりゆく時代の中で、常に変化していく事は生き残る為の重要な要素です。私のお店も、安心・安全・清潔を徹底して行きたいと感じる今日この頃です。
この記事へのコメントはありません。