ついに1バレル35ドルまで下落した原油価格。電気代が下がったなどと喜んでいる場合ではない。
下げ止まらない原油価格を背景に株価急落
今年の夏ごろにはだれも想像していなかった原油価格1バレル35ドル。中国経済の衰退や米国のシェールガス企業が全く減産しないことから原油価格は下げ続けています。それに伴い昨晩のニューヨークダウは300ドル以上の下落。ヨーロッパ市場も2%以上の急落で世界同時株安の様相を呈しています。
追いつめられるロシアと中東諸国
石油の産油国といえばサウジアラビアなどの中東諸国をイメージする方が多いのではないかと思いますがロシアもメジャー産油国です。アメリカ系金融会社「シティグループ」の調査によると、原油価格が1バレルあたり10ドル下がると、ロシアのGDPが0.8%縮小するといった調査結果が出ています。今年の6月の段階では1バレル60ドルでしたのでロシアにとっては極めて深刻な経済的危機に陥っているということになります。
国家破綻の可能性も出てきた中東諸国
このまま原油価格が下落し続けると産油国の代表格であるサウジアラビアの国家財政に破たんの危機が訪れます。もともとサウジアラビアは1バレル30ドル台の原油価格を想定して国家を運営していませんので国家予算の不足分は資産や財産を売却することによって補わなくてはなりません。しかしながら、それも永遠に続けることは不可能です。
原油価格が上昇する要因は皆無
中国経済の衰退に始まり世界経済は鈍化の一途をたどっています。このような状況の中で原油価格が上昇していく要素は皆無であり需要が減る中で増え続けていく在庫を考えると、これからまだ下がり続ける可能性が高いと考えられます。経済的な要因の他に原油価格を上昇させるならば戦争しか方法がありません。ちなみに大幅下落しているのは原油だけではありません。鉄鉱石価格も今年に入ってから46%下落しています。
イスラム国は米国CIAが創りあげたものだ
戦争といえばイスラム国ですが、日本の元首相である鳩山氏は「イスラム国とはCIAによって作られたものだ。」と発言しています。鳩山氏といえば「宇宙人」だとか「理解できない変人」などと言われることもありますが今回の発言は本質をついていると私は考えています。
未来塾ワールドフォーラムシンポジウムで鳩山氏はパリ同時テロの真相について
「WSJによるとイスラム国とはCIAによって作られたものだ。」
「今でもワシントンにサポートを得たり依存している。」
「利益を享受出来る人たちがイスラム国と組んで行った可能性がある。」
このように言及しています。詳しくは下記の映像をご覧ください。
これを単なる妄言と捉えるのは早計で同じ内容のことをエドワード・スノーデン氏もイスラム国はアメリカとイギリスとイスラエルによって創られた組織であり、「スズメバチの巣作戦」と称して世界中の過激派を集結させることが目的だと米国家安全保障局(NSA)の文書に記されていることを暴露しています。
エドワード・スノーデン氏
またG20に参加したロシアのプーチン大統領は自国ロシアの情報を基に、「ISは世界40カ国から資金的な援助を受けており、そのなかにはG20構成国も含まれている」と指摘しています。私もイスラム国に関しては不自然な要素が多々あり単なるイスラム教原理主義者によるテロ組織だとは思っていません。イスラム国が存在することによって利益を得る者が必ず存在します。元首相の鳩山氏も同様のことを述べており、彼は話の最後に「これからの時代は一般庶民が真実を見る目を持たなくてはならない」と言及しています。私もまったく同感です。
差し迫る危機にどのように対応すればよいのか
このような最悪の状況の中で来週アメリカは利上げを実行します。世界中の投資家や企業は最高レベルの警戒をしていますが利上げ実施後の世界経済の混乱の全てを具体的に説明できる人は存在しないのではないでしょうか。つまり、何が起こるか解らないということになり対応策もまた限定されています。こんなに緊迫した年末は少なくとも私が生きている中では初めてのことです。
さいごに
仮にイスラム国を創ったのがアメリカ・イギリス・イスラエルだったとしても世界中の人たちは既に本質に目を向ける余裕はなくなっていくことでしょう。それどころではない状況に追い込まれていくわけであり目の前の問題をクリアしていくことに終始する状況がやってきます。来週は歴史的なイベントが行われます。私は心静かに状況を見ていきたいと思います。
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