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【2016年6月25日追記】長期間にわたる金融危機が始まる

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イギリスのEU離脱の可否を決定する国民投票が23日に迫る状況の中で乱高下する株価。参議院選挙を控えてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)などの資金で株価を支え続けている。

参議院選挙を控えて17000円台を回復すると見られていた株価

ここ最近は東京都知事の舛添要一氏による「不適切」な政治資金流用問題などで盛り上がっていた。そのような中でイギリスがEUを離脱するすどうかを問う国民投票が迫っている。それを受けて世界中の投資家はリスクオフモードに。参議院選挙を控え回復基調だった日経平均株価も15500円台まで下がっている。

私としては夏ごろまでに株式市場は長期の下落モードに入ると推測しているので参議院選挙による株価上昇は好都合だった。選挙ムードで上がりきった段階で日経平均株価が下がると利益が出る金融商品を買う予定だからだ。しかし、今回のイギリスの件によって毎日のように株価は下がり続けた。

イギリスの国民投票の結果次第では大暴騰と大暴落のどちらかになる

今回のイギリスEU離脱の問題は、国民的に考えると移民の問題が大きいと言える。EUに加盟して以降、イギリスに流入した移民は230万人にのぼる。しかしながら、逆にイギリスからEUに流出した人口も同じくらい存在する。イギリスに流入した移民の大多数は若年層で構成されており労働人口の増加となっている。逆にイギリスから流出した人の多くは高齢者であり老後を楽しむための移住である。しかもイギリスに流入した移民の多くは健康保険を利用しておらず社会福祉費は増加していないという。

残留派の主張は上記の要因や離脱後の株価暴落が経済に悪影響を与えるというものだ。私自身、離脱派と残留派の討論会を視聴したのだが残留派の主張の方が圧倒的に説得力があるように見えた。

そのような中で残留派の女性議員殺害事件が発生した

2016年6月16日にイギリスの最大野党である労働党のジョー・コックス議員がEU離脱を主張する50代の男性に射殺された。この事件を受けて残留派も離脱派も活動を一時中断。国民投票に影響が出ると言われている。もし仮にイギリスがEUを脱退すると日本経済に多大な影響を及ぼす。顕著に表れるのが株式市場となるわけだが、その規模はリーマンショック級だと言われている。離脱と残留が株式市場にどのような形で現れるのか。簡単に書くと下記の通り。

  • 残留すると株式市場は大幅上昇
  • 離脱すると株式市場は大暴落

個人的な予想では残留するのではないかと考えているが実際には判らない。日本時間24日の午前中には結果が明らかになる。私にとって都合が良いのは残留決定で株式市場が大幅上昇するシナリオだ。大幅上昇した後は必ず大暴落がやってくる。なので、大幅に上昇した段階で日経平均株価が下がると利益が出る金融商品を買う。

引退していたジョージソロスが現場復帰

そのような状況の中で世界的に有名な投資家であるジョージ・ソロス氏が現場に復帰したとのニュースが流れた。ソロス氏は高齢であり85歳である。最近では投資の世界から離れて慈善活動などに注力していた同氏が何故に現場復帰したのか。皮肉にもソロス氏は1992年に英ポンドが下落することに投資して多額の利益を得ている経緯がある。イギリスのEU離脱の動向が世界中で注目されている最中の現場復帰は一体どのような意味があるのだろうか。ソロス氏は「英国が離脱すれば、他国もこれに追随し、EU崩壊はほとんど避けられなくなるだろう」と述べている。

ソロス氏は所有していた株式を処分してゴールドや金鉱株などに資金を移動させているという。ソロス氏は個別株を中心に運用しているのではなく世界経済の大きな流れに着目して運用するスタイルで成功した投資家である。そんな彼が85歳になってまで現場復帰するということは、もうすぐ世界経済が大きな転換点を迎えることを意味する。

ではソロス氏は今回のイギリスEU離脱を懸念して再登場したのか。それも一因ではあると思われるが実際には違う。彼は今年に入り中国経済の崩壊を懸念する発言が多く、中国を震源とした世界的な経済崩壊が迫っているとしている。今回、イギリスがEUを離脱することになれば当然EUは崩壊する。EUが崩壊するということはドイツも崩壊するということになり、イギリスにとっては結果的に自殺行為となる。なので、私は残留することになると考えているがソロス氏も同じ意見だ。ソロス氏いわく「EU離脱に近づけば近づくほど、『残留』派の力が強くなると確信している」とコメントしている。と、いうことは同氏はやはり中国経済崩壊を懸念して現場復帰していると見て良いのではないだろうか。

今週は世界経済にとって重要な一週間となる。

予想外のEU離脱

【2016年6月24日追記】

上記の記事においてイギリスのEU離脱はないだろうと予想したが結果はEU離脱という予想外の結果となった。それに伴い日経平均株価は1000円を超える急落。為替は99円まで円高が進んだ。株式市場も為替市場も乱高下している。今回の国民投票は大きな意味がある。イギリス以外のEU加盟国も同じ動きが加速する可能性があり、最悪の場合はEU崩壊につながる可能性もある。そんなことになればヨーロッパに経済的な依存度が高い中国も危機的な状況に陥る可能性が高い。

ソロス氏は中国経済に対する強く懸念しているが、今回のイギリスEU脱退によって中国経済危機のトリガーが引かれることになれば世界的な大金融危機が発生することは確実だ。

今夜のNY市場や、その他の世界金融市場を注視していきたい。

WTI原油先物を一昨日に売却

【2016年6月25日追記】

サウジアラビアは、原油だけで国家を継続して運営できないと判断したようだ。なにか不穏な雰囲気を察してNISAで運用していた原油先物を売却した。結果は正解だが世界は一気に不穏な雰囲気に包まれた。サウジアラビアはドルペッグ制を廃止する方向で進めているのではないか。。いや、そんなことをすると世界は大混乱だ。だから、そんなことをする事はない!

そう思いたいが、今回のイギリスの件がある。世は乱世だ。

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