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週末起業でたこ焼き屋

雑居ビルの活性化はどのようにしたら良いのか

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21世紀型の歓楽街テナントビル活用モデルを考えてみる。

昨年2018年は3店舗目のステーキハウスのオープンなど発展性のある1年となった。歓楽街の雑居ビルの「空中店舗」※を居抜きで借りて内装工事費用を全くかけずにスタートする戦略で1年に1店舗ほど増やしてきた。

※2階以上にある店舗のことを意味する。

同じビルの中に3店舗なので「ハシゴ」してくれるお客様も数多く極めて効率が良い形態だと言える。

しかも、1店舗あたり多くても2つしかないメニュー数なので食材ロスもなくオペレーションも容易なので従業員の負担や仕込みに費やす私自身の負担も少ない。ある意味で飲食業としては最強スキームだと思う。

たこ焼き、明石焼き、ステーキとバラエティーに富んだ専門店が同じビルにあるのでお客様もワクワクしながら来店してくる。

それぞれのお店は全てワンオペで構成されており調理補助ではないので従業員にも手厚い時給を支給することが出来るので人材不足も今のところはない。この「ワンオペ」という言葉は一昨年より深夜営業の飲食店におけるブラック企業の雇用形態の象徴として広く認知されているキーワードだが考え方によっては明るいものとなる。

その昔、そう昭和の時代にトラック運転手という職業は「会社を出たら私が社長だ」というような風潮があった。菅原文太氏が主演のトラック野郎という映画も有名だが、もともと全ての仕事を1人の人に任される「ワンオペ」は肉体的ではなく「精神的」にラクな就業形態なのである。それは、働いている間ずっと上司がそばにいて監視されることがないからに他ならない。

私のような個人オーナーがやっている店で調理補助で時給も「それなり」にして、いちいち細かい事まで常にお小言をいっているようでは働くほうとしては苦痛だろう。そんなこともあり、うちの全店舗でワンオペ&高給というスタイルでやっている。今のところ全く問題はない。

安心・安全というテーマ

今後の雑居ビル活性化の最大の課題は「安心・安全」だと感じている。私の経験上ビルの共有部分に店の私物が置いてあったり非常階段が汚物などで汚れていたりするビルは危険性を持った店舗が入居しているとみて間違いない。共有部分の私物は管理会社が正常に機能していないことを意味しており消防法にも抵触している。また、非常階段などに嘔吐物や汚物などが頻繁にあるようなビルの場合お店がお客様に過度にお酒を勧めて泥酔させていることを意味する。

このようなビルに入居することはオープン前から経営的なリスクを負っているといっても過言ではない。客層が悪いお店が乱立する雑居ビルで正常なビジネスができるとは思えないからだ。

従って、いくら家賃が安くても入居してはならない。また、そのようなビルは初期投資を低く設定しているケースが数多く見受けられる。初期投資が低いから資金力がなく常識がない若者も容易にスタートできる。その結果、悪質なボーイズバーなどの出店が増えていくことになりビルオーナーとしても最終的には家賃の回収に苦労することになる。

同じビルでお客様のニーズを全て満たすことが出来れば最高だと考えており1つのビルで「美味しい」「楽しい」「幸せ」で安全に帰宅して頂ければと切に思う。

次の店は「二軒目のお店」

たこ焼き屋さんから始まり3店舗まで拡大したけれど全てが「食べ物屋さん」となっている。私の経営する店でハシゴしてくれるお客様も多いのだが人間の胃袋には限界があり、アルコールも入って満腹になった後は純粋に「楽しくお酒だけ」を飲みに行きたいものだ。今の私にはその部分が足りていない。次に新規出店するとなると「食べ物屋」以外でも良いと考えている。

しかしながら、今の時代の「飲み屋さん」のイメージがイマイチ沸いてこない。

2軒目のお店に行く目的としては大まかに分けて2種類あると思う。

1つは「しっとり」、もうひとつは「浮かれて楽しく」である。今、私が入居している雑居ビルには最高の「しっとり」の店がある。なので仮に私が新たに2軒目を出すとすれば後者になる。男性を相手にするならばスナック。女性を相手にするならばボーイズバー。果たしてそんなに単純なものなのだろうか。

やはり男性も女性も「浮かれて楽しく」過ごしてもらえるような2軒目を創る必要がある。しかしながら私にはまだそのアイディアはない。それは無秩序ではいけないし、秩序を作ると常駐するママが必要なのでビジネスとしてリスクがある。

率直に書くと場所貸しとスナック。

スナックとなればママを置かなくてはならない。しかし、週末だけ「無秩序」な場所貸しをしても採算が合わないし私の経営ポリシーとも反する。この2軒目という課題は、これからもついてくるだろう。

でも、どうだろう。

一寸先は闇という言葉もある。

今現在2019年4月段階で好調なビジネスモデルも。。。。

例えば、例えばですよ?

ドイツ銀行が破綻してリーマンショック以上の影響があったら?

さらにいうと地方都市に私はお店を開いているけれど天変地異もある。

そのような世界的な経済的なリスクや地政学的なリスクまで加味して飲食業を展開するまでには正直なところ私は至ってない。

成功したと言われる人はどのような判断基準を持っているのか

どれくらい前の話だったか。私のお店に関東でも数店舗ほど展開して地元でも精力的に展開し続ける飲食業の社長が訪れたことがある。その社長から名刺をもらった時に正直ビビッタ。

ここまで多店舗展開しているというのは。。。。

これはですね、つまり「リスクを受け入れる心がある人」ということだと思います。

「もし、このようなことになったら?」

もちろん、その社長も多店舗展開することを決断した夜に自問自答したことでしょう。

この自分自身に対するリスクに対して「イエス」と答えることができたから繁栄を遂げた今の形がある。

これって、脱サラして。。みたいな人も基本的には同じだと思う。当ブログでは起業に関して言及してきた経緯があるのでサラリーマンを辞めて独立する、あるいは経営者でも自身のキャパシティを超えるリスクを負うときに決断する動機に関しては、その金額に大小はあっても同じだと言える。

今の現代社会で「成功」というと簡単に思いつくのが「あぁ、お金持ちになること」と想像される人も多いだろう。2019年4月現在では、まさにそのとおり。お金持ちになることって遺産相続などの自身の影響がないところの富裕ではなく全く凡人な人が「お金持ち」になるには自身のキャパシティを超えたリスクを心で受け入れる必要がある。

もっと言おう。

ものすごい金持ちになる為には「お金儲け」が心から好きであり愛している必要がある。所詮人間は、好きなことに取り組む以外に凡人を超えた成果を挙げるのは難しい。

昨今の「若者」で金儲けを心から愛していると言って起業している人を私は目にしたことがない。全てが「人に役立つ」や「人がしわ汗に」といったことが動機だ。ま、発展途中から心情的な変化があるかもしれない。しかしながら、「金儲け」を本当に心から好きで、愛する人しか大富豪にはなりえない。

中規模起業とは言え、その地方、その業界で、「群を抜く」成果を挙げた社長さん達の多くは多店舗展開する際に銀行から融資を受ける。その際に数千万円、何億円でも中小企業の場合は個人で保証を行わなくてはならない。そのリスクを負うのだ。

しかしながら、その結果成功した場合の経営者の多くは個人での蓄財をする。従業員には決して情報公開しない役員報酬を手厚くして個人でお金を貯めまくります。

まぁ、当たり前ですね。だって自身のキャパシティを超えるリスクを負っているのですから。

中小零細企業で成功した経営者の役員報酬の額は銀行融資の個人保証と比例している気がします。諸外国と日本は融資の形態が異なるので全世界の中小零細企業の経営者がそのような傾向があるかは未知数ですが大なり小なりあると思います。

そして、リスクオンで拡大しか方向性が選択できない経営者の中で業績が悪化の一途をたどる社長にそのときが訪れます。

これ以上、書く気にはならないのでこのあたりで留めておきますが、これが現実です。

長くなったけれど、雑居ビルを活性化するという取り組みは、これからの時代に生きるサラリーマンや経営者など全ての人間がストレスを解消する場所を創るといった意味で社会的な意義がある。前途多難だけれど今後も取り組んで生きたい。

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