2019年のゴールデンウィークは新元号への切り替えに伴って10連休となっている。
連休前の現在、地方都市の歓楽街は閑古鳥が鳴いている状況だ。今回の10連休に向けて予算調整を行っているのか、新元号への切り替えに向けて仕事が忙しいのか。その理由は定かではないが私の回りにある飲食店も「あぁ、今日も暇だった」というのがキーワードになるくらい悲惨な状況にさらされている。
今回の10連休では飲食業にとって仕入れの調整が必要となる。
日本国民全体が経験したことのない10連休ということもあり忙しいのか暇なのか皆目見当がつかないのである。
政権批判をするつもりはないけれど小泉首相以降の自民党の政策は結果的に全国民の所得格差を拡大してきたと思う。そのような状況の中での日本史上初の10連休。「自由に使えるお金」つまり可処分所得が潤沢にある人であれば「ここぞとばかりに」海外旅行や国内旅行に勤しむのだろう。
しかしながら現代社会の就業形態を広く見てみると「正社員」ばかりではない。派遣社員やアルバイト、パートと「働いた時間のみ」の賃金を感受している人達は数多く存在する。
そうすると彼等、彼女等からすると、今回の10連休はどのように映るだろうか。
「あぁ、やったぁー休みだ!」
そのように大手を振って喜べない状況にある。
正社員の人達は有給休暇を含めて休んでいるにも関わらず給料が支給される「有給休暇」があるけれど派遣社員や季節労働者、アルバイト、パートにはそのような福利厚生は与えられない。
下記のサイトを見てほしい。
一般社団法人日本人材派遣協会という業界団体のサイトにある統計データだ。
パート社員、契約社員・嘱託の増加を背景に、雇用者全体(役員除く)に占める有期雇用労働者の割合は、1986年16.6%から2017年37.3%へと大きく上昇しています。
いいですか?
現段階で日本国で就労している(つまり自身が代表者ではなく雇用されている人達の事を意味する)人達の中の約4割が非正規雇用といった状況なのだ。私は自身のお店の中でどうして若年層の女の子や男の子が4月に入って全く来店しなくなったかを分析する中で上記のデータに辿り着いた。
ここまで読み進めたら理解できるだろう?
つまり彼等、彼女たちにとって10連休は「無給」を意味するのだ。
「無給」だよ?これは正直しんどい。
経営者や正規雇用の人達は「安心」して10連休をどう過ごすのかの計画を練る。でも、非正規社員や契約社員はどうか。
ここで自身のお店に若年層の若者たちの約5割程度が今月に入り姿を見せなくなった理由を理解できた。このような状況で新元号を迎えるわけだが日本国の全就労者数の約4割が「涙を流している」この状況で「令和」を祝福できるのだろうか?疑問である。
この記事へのコメントはありません。