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週末起業でたこ焼き屋

大企業の衰退

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高層ビル

東芝やシャープの例を見ても今後は大企業に入れば人生安泰というのが幻想であることに気づく。

 

大企業が次々に衰退していく2015年

私が幼少期の頃は勉強して一流の大学を卒業すれば上級公務員か大企業に入ることができて人生は死ぬまで安泰だと考えている大人が大半でした。しかしながら昨今の大企業の衰退ぶりを見ると、そのようなことは幻想だったのだと考えざるを得ません。

現在は高度経済成長期などの右肩上がり成長をしている時代ではありません。むしろ経済環境は氷河期直前の時期だと私は考えています。氷河期の時代に最も先に死んでいったのは巨大な身体を持つ恐竜でした。

沈みゆく巨大企業シャープ

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これはシャープ株式会社(6753)の株価チャートです。2010年の時期には1200円台だった株価は2015年に120円台にまで下落しています。シャープといえば液晶パネルが有名です。ブラウン管テレビから液晶テレビに時代が変わった時期には脚光をあびた企業です。

シャープは業績悪化が加速しており、10月には3200人もの社員をリストラして本社ビルも「お値段以上のニトリ」に売却しています。それでも運転資金が底をつくといわれており来年2016年には全ての事業を売却する必要に迫られる可能性が高くなっています。

シャープは「世界の亀山」というブランドまで創りあげた会社です。しかしながら液晶パネルに固執した結果、投資に失敗し続けて価格競争でも他国のメーカーに負けてしまい結果的に大赤字を出し続けていく体質になってしまった。

会社の業績が悪化しリストラされた3000人もの人々は大きな船から問答無用で叩きだされたわけです。シャープが衰退していった経緯については中田行彦著のシャープ「液晶敗戦」の教訓という本に詳しく書かれています。

競争が激しい家電業界の中で画期的な技術を発明してもすぐに競合他社が低価格な商品をリリースする。開発費が回収できない場面も多々あり、最新のテクノロジーも数カ月で陳腐化するという過酷な経営環境の中でシャープは沈んでいったのです。

社員に「チャレンジ」と命令するだけの経営陣

東芝もまた経営危機に陥っています。東芝の社内用語で「チャレンジ」という言葉がありました。チャレンジとは達成することが相当に困難か不可能な営業実績を作りなさいという意味でつかわれていました。東芝は東証一部上場企業です。中小企業と比べて厳しい基準がありコンプライアンスの順守を徹底するはずの会社です。その東芝ですが

粉飾決算で株価を維持していました。

中小零細企業が「ちょいクロ」と称して金融機関を意識した粉飾決算をすることはあるのかも知れませんが大企業である東芝が粉飾決算をしているのです。本来は連結決算の対象である原発関係の子会社も大赤字を出しているにも関わらず決算に組み込んでいませんでした。ここまで来ると何でもありの中小零細ブラック企業となんら変わりません。

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その結果、600円台だった株価は暴落。現在は200円台を推移しています。意図的に不正経理をしていたとして株主が集団訴訟を起こす事態にまで発展。東芝が復活する確率は限りなく低く、シャープと同様2016年には存在していない可能性が高くなっています。

日経BP社は「東芝の不正会計問題についてご協力のお願い」として特別アンケートページを開設しています。以下はそのページの内容を引用したものですが異例の事態になっていることがわかります。

 日頃は「日経ビジネス」をはじめ、日経BP社に格別のご配慮を賜り、誠にありがとうございます。このアンケートは、有職者の方を対象に、東芝の不正会計問題に関連して、情報を求めるものです。

東芝では経営陣が「チャレンジ」と称し、通常の方法では達成不可能な業務目標を強制することが半ば常態化していました。同様の経験をお持ちかどうか、強制されたときにどのように対応されたのか、率直なご意見をお聞かせください。

アンケート結果は、日経ビジネスをはじめ、日経グループの各種メディアなどで紹介する予定です。ご回答内容の一部は個人や組織を特定できない形で誌面な どに掲載することがございます。その際、趣旨を変えない範囲で表現を変更することがございます。あらかじめご了承ください。

情報源の秘匿は報道の鉄則です。そのため所属機関のパソコン及び支給された携帯電話などからアクセスするのはおやめください。

郵送でも情報をお受けします。

https://aida.nikkeibp.co.jp/Q/R025485So.html

これからは組織から個人の時代になる

始まりがあれば終わりがあり、生まれたら必ず死が待っています。シャープや東芝のような業歴が長い大企業の経営者はサラリーマンです。彼らは自分たちの任期の間だけ業績がよければ問題ないと考える傾向があります。東芝の「チャレンジ」などまさにその典型例です。

誰も責任を取らなくて良いのが大組織

小さな会社と違い大企業は責任の濃度が薄い。組織を構成する人たちの多くは保身の意識が強く「事なかれ主義」が蔓延しています。一流大学を卒業したエリートな人たちが集まっているのも大企業の特徴です。そんな「優秀」な人たちが集まった結果として今回のような事態になっている。なんとも皮肉な話です。

大組織に属していると安定しているというのは幻想です。業績が悪化すれば躊躇なくリストラをしていく。沈みゆく大船に乗るよりは小さくとも自分自身で舵が切れる船に乗る方が低リスクなのではないでしょうか。

「自分で稼ぐ力を持つ」ことが今後の時代を生き抜いていく上で最も重要なスキルであり、自分だけが儲かれば良いという考え方では到底「稼ぐ」ことは困難です。つまり大企業の人たちの多くが持っているマインドでは稼ぐことは不可能です。考え方や知識、経験、センスを含めた「稼ぐスキル」が必要となります。

さいごに

私がサラリーマン時代に属していた会社は中規模企業でした。あの当時は業績もよく経費も使いたい放題でした。先日、その当時の社員の人たちと偶然に再開しました。今では業績が悪化しており先行きも暗い。彼らはリストラや早期退職に怯えて「事なかれ主義」になっていました。

そのような組織では革新的な仕事をする人が存在せず悪循環となります。そしてその悪循環が極まったとき会社は倒産します。人も会社も常に成長・変化していかなくては生き残れません。唯一の処世術は自分自身の実力をつけることです。自己投資を積極的に行い「生き抜く力」を付けていくしか方法はありません。

私の会社やたこ焼き屋は拭けば飛ぶような超零細企業ですが少なくとも自分自身で切れる「舵」が付いています。大企業に属して不可抗力で自分の運命を決められるよりも幸せだと実感する日々です。

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